<?xml version="1.0" encoding="utf-8" standalone="yes"?>
<rss version="2.0" xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom" xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/">
  <channel>
    <title>痛み on 地方住み医師の乳癌と緩和ケア相談所</title>
    <link>https://chiho-nyugan-kanwa.com/tags/%E7%97%9B%E3%81%BF/</link>
    <description>Recent content in 痛み on 地方住み医師の乳癌と緩和ケア相談所</description>
    <generator>Hugo</generator>
    <language>ja</language>
    <lastBuildDate>Wed, 29 Apr 2026 00:00:00 +0000</lastBuildDate>
    <atom:link href="https://chiho-nyugan-kanwa.com/tags/%E7%97%9B%E3%81%BF/index.xml" rel="self" type="application/rss+xml" />
    <item>
      <title>痛みのコントロール——医療用麻薬への誤解を解く</title>
      <link>https://chiho-nyugan-kanwa.com/posts/kanwa-itami-opioid/</link>
      <pubDate>Wed, 29 Apr 2026 00:00:00 +0000</pubDate>
      <guid>https://chiho-nyugan-kanwa.com/posts/kanwa-itami-opioid/</guid>
      <description>&lt;p&gt;「麻薬は最後の手段ですよね」「麻薬を使ったら終わりだと思っていました」——こうした言葉を、患者さんやご家族から何度も聞いてきました。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;痛みを我慢し続けている方の中には、医療用麻薬への強い抵抗感を持っている方がいます。その気持ちはよく理解できます。でも、その誤解が「不必要な苦しみ」につながっていることがあります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;この記事では、痛みのコントロールと医療用麻薬（オピオイド）について、緩和ケア医として正確にお伝えします。&lt;/p&gt;
&lt;hr&gt;
&lt;h2 id=&#34;1-がんの痛みは我慢するものではない&#34;&gt;1. がんの痛みは「我慢するもの」ではない&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;まず、大前提をお伝えします。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;がんの痛みは、適切な薬物療法で多くのケースでコントロールできます。&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;日本緩和医療学会「がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン2020年版」でも、段階的な薬の使い方によって多くの患者さんで痛みを許容できるレベルまで和らげられることが示されています。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;参考情報源&lt;/strong&gt;：日本緩和医療学会「がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン2020年版」（&lt;a href=&#34;https://www.jspm.ne.jp/&#34;&gt;https://www.jspm.ne.jp/&lt;/a&gt;）&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;痛みを我慢することは美徳ではありません。むしろ、痛みを放置すると——&lt;/p&gt;
&lt;ul&gt;
&lt;li&gt;食欲・睡眠・体力が低下する&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;精神的な負担が増える&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;治療への意欲が落ちる&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;家族や周囲との時間が苦しいものになる&lt;/li&gt;
&lt;/ul&gt;
&lt;p&gt;——という悪循環が起きます。痛みをコントロールすることは、生きる質（QOL）を守ることです。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;参考情報源&lt;/strong&gt;：WHO「がん疼痛治療ガイドライン」、日本緩和医療学会「がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン」（&lt;a href=&#34;https://www.jspm.ne.jp/&#34;&gt;https://www.jspm.ne.jp/&lt;/a&gt;）&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;hr&gt;
&lt;h2 id=&#34;2-医療用麻薬オピオイドとは&#34;&gt;2. 医療用麻薬（オピオイド）とは&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;オピオイドとは、モルヒネをはじめとする痛み止めの一種です。医療の場では「医療用麻薬」と呼ばれます。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;日本で使用できるオピオイドには、強さによって「弱オピオイド」と「強オピオイド」があります。&lt;/p&gt;
&lt;table&gt;
  &lt;thead&gt;
      &lt;tr&gt;
          &lt;th&gt;種類&lt;/th&gt;
          &lt;th&gt;主な薬剤&lt;/th&gt;
      &lt;/tr&gt;
  &lt;/thead&gt;
  &lt;tbody&gt;
      &lt;tr&gt;
          &lt;td&gt;&lt;strong&gt;弱オピオイド&lt;/strong&gt;&lt;/td&gt;
          &lt;td&gt;コデイン、トラマドール&lt;/td&gt;
      &lt;/tr&gt;
      &lt;tr&gt;
          &lt;td&gt;&lt;strong&gt;強オピオイド&lt;/strong&gt;&lt;/td&gt;
          &lt;td&gt;モルヒネ、オキシコドン、フェンタニル、ヒドロモルフォン、タペンタドール、メサドン&lt;/td&gt;
      &lt;/tr&gt;
  &lt;/tbody&gt;
&lt;/table&gt;
&lt;p&gt;痛みの強さや患者さんの状態に応じて薬剤が選ばれます。剤形も内服薬・貼り薬・注射・座薬・舌下錠など様々で、飲み込みが難しい方や在宅での管理にも対応できるよう工夫されています。なお、メサドンは効果が高い一方で管理が複雑なため、専門的なトレーニングを受けた医師のみが処方できます。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「麻薬」という言葉から違法薬物を連想される方もいますが、医療用オピオイドは医師の処方のもとで適切に使用される、正規の治療薬です。&lt;/p&gt;
&lt;hr&gt;
&lt;h2 id=&#34;3-オピオイドとnsaidsの違い作用する場所が異なる&#34;&gt;3. オピオイドとNSAIDsの違い——作用する場所が異なる&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;痛み止めにはいくつかの種類がありますが、よく比較されるのが&lt;strong&gt;NSAIDs（非ステロイド性抗炎症薬）&lt;strong&gt;と&lt;/strong&gt;オピオイド&lt;/strong&gt;です。この2つは「痛みを抑える薬」という点では同じですが、&lt;strong&gt;体のどこに作用するか&lt;/strong&gt;がまったく異なります。&lt;/p&gt;
&lt;pre tabindex=&#34;0&#34;&gt;&lt;code&gt;【痛みが伝わる経路と、薬の作用点】

  組織の損傷・炎症
       ↓
  末梢の痛み受容器が活性化される
  （プロスタグランジンなどが放出）
       ↓
  電気信号として脊髄へ伝わる
       ↓
  脳（視床・大脳皮質）で「痛い」と認識される

  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  💊 NSAIDs ─── 末梢に作用
       COX酵素を阻害し、プロスタグランジンの
       産生を抑える。炎症による痛みに有効。

  💊 オピオイド ─── 脊髄・脳に作用
       μ（ミュー）オピオイド受容体に結合し、
       痛みの信号の伝達と脳での認識を抑える。
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
&lt;/code&gt;&lt;/pre&gt;&lt;p&gt;作用点が異なるため、&lt;strong&gt;NSAIDsで効果が不十分なときに、オピオイドを追加・切り替えることで痛みをコントロールできる&lt;/strong&gt;場合があります。また、両者を組み合わせることで、それぞれの量を抑えながら効果を高める使い方もされています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;NSAIDsは市販の痛み止め（ロキソニンなど）に含まれており身近な存在ですが、がんの痛みが強くなるにつれて、オピオイドが必要になるのはこうした理由からです。&lt;/p&gt;
&lt;hr&gt;
&lt;h2 id=&#34;4-よくある誤解とその真実&#34;&gt;4. よくある誤解とその真実&lt;/h2&gt;
&lt;h3 id=&#34;中毒になるのでは&#34;&gt;「中毒になるのでは？」&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;→ 痛みがある状態で適切に使う場合、依存・中毒はほとんど起きません。&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「依存」と「身体的依存」は別のものです。痛みに対してオピオイドを使うとき、脳の報酬系への影響は少なく、適切な量を適切な目的で使えば中毒になることは稀です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;痛みがなくなれば、医師の指導のもとで徐々に減量・中止することもできます。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id=&#34;寿命が縮まるのでは&#34;&gt;「寿命が縮まるのでは？」&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;→ 適切に使用された場合、寿命を縮める根拠はありません。&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;むしろ、痛みをコントロールして活動性や食欲を保つことで、全身状態が維持されます。「痛みを我慢して体力を使い果たす」方が、体への負担は大きいと言えます。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;緩和ケアを早期から始めることで生存期間が延びる可能性があることは、別の記事でも解説しています。→ &lt;a href=&#34;https://chiho-nyugan-kanwa.com/posts/kanwa-itsu-hajimeru/&#34;&gt;緩和ケアはいつから始めるべきか&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;
&lt;h3 id=&#34;使い始めたら最後まで使い続けなければいけない&#34;&gt;「使い始めたら最後まで使い続けなければいけない？」&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;→ 状況が変われば減らしたり止めたりできます。&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;</description>
    </item>
  </channel>
</rss>
